一人暮らし向け!鶏むね肉で作る簡単作り置き3選〜節約と栄養を両立する平日ごはん〜
一人暮らしの平日ごはんを楽に!鶏むね肉の作り置きで「ラク」と「トク」を両立
一人暮らしを始めたばかりで、料理に慣れない方も多いのではないでしょうか。特に、毎日学校やアルバイトで忙しいと、平日の食事はついつい簡単に済ませてしまいがちです。栄養バランスが偏ったり、食費がかさんだりすることに悩んでいる方もいるかもしれません。
この状況を解決する鍵は「週末の作り置き」です。週末に少し時間をかけて準備するだけで、平日の食事が格段に楽になり、節約や栄養管理にもつながります。
この記事では、料理経験がほとんどない方でも失敗しにくい「鶏むね肉」を使った作り置きレシピを3つご紹介します。鶏むね肉は、安価で手に入りやすく、高タンパク・低脂質で栄養価も高い優秀な食材です。これを活用し、平日の食卓を豊かに、そして「ラク」に「トク」にする方法をお伝えします。
作り置きの前に!鶏むね肉の基本の下処理とやわらかくするコツ
鶏むね肉はパサつきやすいと感じるかもしれませんが、少しの工夫でしっとりやわらかく仕上がります。作り置きに使う前に、以下の下処理を試してみてください。
鶏むね肉の下処理の基本
- 筋(けん)の処理: 鶏むね肉には白い筋がついていることがあります。調理後に硬くなる原因になるため、取り除きましょう。包丁の刃元で筋の端を少し起こし、そこを片方の手でしっかり持ち、包丁の背を使いながら筋を引っ張るようにして取り除きます。
- 厚さを均一にする(そぎ切り・開く): 全体に火が均一に入るように、厚い部分は切り開いたり、そぎ切りにしたりして厚さを均一にします。
- フォークで穴を開ける: 調味料が染み込みやすくなり、加熱したときに肉が縮むのを防ぎます。全体にまんべんなくフォークで数カ所穴を開けてください。
やわらかくするコツ
- 下味に酒や砂糖、片栗粉を使う:
- 酒: 肉をやわらかくする効果と臭みを消す効果があります。
- 砂糖: 肉の繊維に水分を閉じ込め、しっとりさせます。少量でも効果があります。
- 片栗粉: 肉の表面をコーティングし、水分が抜けるのを防ぎます。
これらのコツを実践することで、料理初心者の方でも驚くほどやわらかく、美味しい鶏むね肉の作り置きができます。
鶏むね肉の作り置きレシピ3選
それでは、具体的なレシピをご紹介します。各レシピは、一人暮らしの週末にまとめて作れるよう、シンプルな工程と汎用性を重視しています。
レシピ1:基本のやわらか蒸し鶏(汎用性抜群!)
そのまま食べても美味しいですし、サラダのトッピングや棒棒鶏、和え物など、様々な料理にアレンジ可能です。
材料
- 鶏むね肉 1枚(約250g)
- 酒 大さじ2
- 塩 小さじ1/4
- こしょう 少々
作り方
- 鶏むね肉は筋があれば取り除き、フォークで全体に数カ所穴を開けます。厚い部分は均一になるように少し開いてください。
- 耐熱容器(深めの皿やタッパーでも構いません)に鶏むね肉を入れ、酒、塩、こしょうを加えて手でよく揉み込みます。全体になじませるようにしてください。
- 鶏むね肉が浸るくらいの水を加えます。肉の表面が完全に隠れるくらいが目安です。
- 耐熱容器にふんわりとラップをかけ、電子レンジ(600W)で5分加熱します。
- 一度取り出し、肉を裏返します。再びふんわりとラップをかけ、さらに3〜4分加熱します。
- 加熱後、電子レンジから取り出さず、そのままラップをかけた状態で粗熱がとれるまで15分ほど放置します。余熱で中に火を通すことで、しっとりやわらかく仕上がります。
- 粗熱がとれたら、汁気を切って(汁はスープなどに使えます)、お好みの大きさに手で裂いたり、包丁で切ったりしてください。
所要時間
下準備5分、加熱+放置20分程度
保存方法・期間目安
- 保存容器に入れ、冷蔵庫で3〜4日保存可能です。
- ジッパー付き保存袋に入れ、冷凍することも可能です。その場合は、約2週間保存できます。
レシピ2:鶏むね肉とキャベツの味噌炒め(ご飯が進むメインおかず)
甘めの味噌味がご飯によく合い、野菜も一緒に摂れます。
材料
- 鶏むね肉 1/2枚(約125g)
- キャベツ 1/4個
- 玉ねぎ 1/4個
- ごま油 大さじ1
- A 醤油 大さじ1
- A みりん 大さじ1
- A 砂糖 大さじ1
- A 味噌 大さじ1/2
- A 酒 大さじ1
- A おろしにんにく(チューブ) 小さじ1/2
作り方
- 鶏むね肉は一口大のそぎ切りにし、酒(分量外:小さじ1)、片栗粉(分量外:小さじ1)を揉み込みます。この下処理が鶏むね肉を柔らかく保つポイントです。
- キャベツはざく切りに、玉ねぎは薄切りにします。
- ボウルにAの調味料を全て入れ、味噌が溶けるまでよく混ぜ合わせてください。泡だて器や箸で、だまにならないようになめらかになるまで混ぜると良いでしょう。
- フライパンにごま油を熱し、鶏むね肉を並べ入れ、中火で両面に焼き色がつくまで炒めます。完全に火が通らなくても大丈夫です。
- 玉ねぎ、キャベツの順に加えて炒めます。玉ねぎが透き通り、キャベツがしんなりするまで炒めてください。
- 混ぜ合わせたAの調味料を回し入れ、全体に味が絡むように炒め合わせます。水分が少なくなってとろみがついたら火を止めます。
所要時間
調理時間15分程度
保存方法・期間目安
- 保存容器に入れ、冷蔵庫で3〜4日保存可能です。
レシピ3:鶏むね肉の甘酢照り焼き(冷めても美味しいお弁当にも!)
酸味と甘みのバランスが良く、ご飯だけでなくパンとも相性が良いです。
材料
- 鶏むね肉 1/2枚(約125g)
- 片栗粉 大さじ1
- 油 大さじ1/2
- B 醤油 大さじ1
- B 酢 大さじ1
- B 砂糖 大さじ1
- B みりん 大さじ1
作り方
- 鶏むね肉は一口大のそぎ切りにします。
- 鶏むね肉をポリ袋に入れ、片栗粉を加えて袋を振り、全体に均一にまぶします。余分な片栗粉ははたき落としてください。
- ボウルにBの調味料を全て入れ、砂糖が溶けるまでよく混ぜ合わせてください。
- フライパンに油を熱し、鶏むね肉を並べ入れ、中火で両面に焼き色がつくまで焼きます。中にしっかり火が通るまで焼いてください。
- 余分な油をキッチンペーパーで軽く拭き取ります。
- 混ぜ合わせたBの調味料を回し入れ、鶏むね肉全体にタレを絡ませながら煮詰めます。タレにとろみがつき、鶏むね肉につやが出たら火を止めます。
所要時間
調理時間15分程度
保存方法・期間目安
- 保存容器に入れ、冷蔵庫で3〜4日保存可能です。
平日の献立アイデアと食材使い切り術
週末に作った3つの作り置きを、平日の食卓でどのように活用するか、アイデアをご紹介します。
平日献立例(あくまで一例です)
- 月曜日: ご飯+「鶏むね肉とキャベツの味噌炒め」+インスタントお味噌汁
- 火曜日: ご飯+「鶏むね肉の甘酢照り焼き」+市販の袋サラダ
- 水曜日: ご飯+「基本のやわらか蒸し鶏」を割いてレタスやトマトと盛り付け、市販のドレッシングをかける
- 木曜日: 残りの「鶏むね肉とキャベツの味噌炒め」を温めて。余ったご飯でおにぎり、または冷凍ご飯をチン
- 金曜日: 残りの「鶏むね肉の甘酢照り焼き」をパンにはさんでサンドイッチに。
このように、週の初めに作り置きをすることで、平日は温めるだけ、盛り付けるだけ、または少しアレンジするだけで食事が完成し、忙しい毎日でも栄養バランスを保ちやすくなります。
食材使い切りアイデア
- 蒸し鶏の茹で汁: 捨てずに、塩と醤油で味を調えれば美味しいスープになります。ワカメやネギを加えても良いでしょう。
- 余ったキャベツや玉ねぎ: 味噌炒めで使い切れなかった場合は、千切りにしてサラダにしたり、味噌汁の具にしたり、卵と一緒に炒めても美味しく食べられます。冷蔵庫の野菜室でしおれないよう、早めに使い切るように意識してください。
- 使い切りが難しい野菜: 冷凍保存が可能な野菜(きのこ類、小松菜など)は、買ってきたらすぐにカットしてジッパー付き保存袋に入れて冷凍しておくと、使いたいときにサッと使えて便利です。
まとめ:作り置きで平日の「時間」と「心」にゆとりを
今回ご紹介した鶏むね肉の作り置きは、一人暮らしの料理初心者の方でも無理なく始められる内容です。週末に少しの時間を使うだけで、平日の食事準備の負担が減り、食費も抑えられ、さらに栄養面も考慮できるようになります。
「これなら私にもできそう」と感じた方もいるのではないでしょうか。まずはご紹介したレシピの中から、一つだけ試してみることから始めてみてください。作り置きのある生活は、あなたの毎日にきっとゆとりと自信をもたらしてくれるはずです。応援しています。